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鍵穴
この家のファサードは、鍵穴の形をしている。
混み合った町の道ぞいに立つ“我が家”を“開ける”、その鍵が、そのまま、家の形をしている。
家は人生を楽しく開く鍵だから。 1つの小さな鍵、家が鍵。
The house is the Key!
場所は日本の京都。人間4人と猫2匹のための小さな家。延べ床面積100平方メートル。駐車場の端の小さな敷地に、まるで海の端にぽつんと置き忘れたテーブルのように建っている。
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このファサードの窓のしるしは、Keyだ。
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外壁は墨入りモルタル塗り。
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シンプルな色分け。ポイントで使う赤と紫。
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三角の屋根。
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ランダムな小窓の配置。
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形をはっきり見せるための縁取り。
そして、建築の正面の浮かんだような薄い鉄の庇と、それを上下にまたぐ鍵形のスリット。赤ワイン色の戸。
宝のボックスに施された美しい文様のように。
時折、猫が小窓に座っている姿をあなたは眼にするだろう。彼女はなにを見ているんだろうか。
この家を開くその鍵を、あなたはまだ持っているだろうか。
建築データ:「鍵穴」
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所在地:京都
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敷地面積:90.81㎡
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延床面積:103.47㎡
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構造設計:EASTERN design office
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施工:arcc
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写真:鳥村鋼一
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